2021-01-01から1年間の記事一覧
六月の終わりに、東京ステーションギャラリーの「コレクター福富太郎の眼」展へ。後輩の熱烈推薦と、鏑木清方の《妖魚》に、ちょっとだけあった仕事上の関わりのため。 福富太郎は「昭和のキャバレー王」との異名を持つ実業家(でいいのか?)で、高名な絵画…
コロナ渦以降、しばしばテーマになっている「分断」という言葉。そうした流れを意識したのかそうでないのかはわからないが、本作も分断や対立を題材にしている。しかし評価されるべきは、その先に見える可能性を描いていることだと思う。 医者の娘の華子(門…
近接戦闘が鬼強のセロンさまによるステゴロエンターテインメント……! とはいえ、いわゆるスーパーパワー系のヒーロー無双ではなくて、ガンアクションも要点のみで、ひたすらリアルさ(あくまで、っぽさだとは思いますが)重視の、殴る蹴る怒突き回す叩きのめ…
下北沢の古着屋でバイトしたかったんです。シモキタに住んで、バイトして、飲んで笑って彼女を見つけて……。そういう生活に死ぬほど憧れていた時期があります。十五年以上むかしのことです。 主人公、若葉竜也演じる荒川青は十五年前の理想像そのもので。最初…
高速鉄道の車中でゾンビものを2時間って、お話がもつのだろうか……という心配は完全に杞憂で。マ・ドンソクに見とれていたら、あっという間でした。ドンソクさん、なんちゅうカッコいいんじゃ……! ゾンビからのサバイバルという主題どおりの内容ですが、全体…
ハイスクールでは別々のカーストだった二人が、ポリスアカデミーで再会して親友に。その後、よりにもよって麻薬売買が横行しているハイスクールへの潜入捜査を命じられる(この潜入捜査専門の所轄署的なものの名前が「21ジャンプストリート」)。しかし、今…
劇場公開時、20代の後輩たちがビビッドに反応していた本作。Netflixでようやく観れた。ハイスクールをクソ真面目(Booksmart)に過ごした女子ふたり、卒業式前夜のはっちゃけを描く青春グラフィティ。全編、徹頭徹尾「青春」そのもの。 クソダサい部分、格好…
後輩の熱烈な推薦により鑑賞。両親を早くに亡くした28歳のクリスは、自身を引き取って育ててくれた叔父と、デンマーク非都市部で伝統的酪農に従事して生活している。叔父さんは高齢で足も悪くしているため、軽度の介護が必要。そんなふたりの静かな日々を描…
映画館に行きたい、行きたいと思えど、なかなか足を運ぶ時間が取れず。結果、五ヶ月弱ぶりになりますが、これはさすがに行ってきました。坂元裕二脚本&土井裕泰監督『花束みたいな恋をした』です。 1982年生まれ。2001年上京。以来、2021年現在までの20年ほ…