ヨンマルマル

四百字詰原稿用紙一枚分の雑記

勝手にふるえてろ

 宇多丸さんが絶賛していたので観ました。ので、ちょっとハードル上げ過ぎて鑑賞してしまったかも。原作は綿矢りさの小説。
 前半のイタさ前回妄想女の松岡茉優は最高。なんてものを見せられているのかと。凄まじいなこれはと。自分の汚物を柵のこちら側へ放り投げてくる、動物園のオランウータンのようで。イタい、イタい、汚い、やめて、イタい! となる。……しかし。
 自分は結局、松岡茉優演じるヨシカという女性が、現実と折り合いをつけてしまうオチが、どこか気に入らなかったのだと思う。それは映画自体の良し悪しとは関係なく、好みの問題。ただ、ヨシカにはマイウェイを突っ走って欲しかったのです、その先で破綻と破滅を迎えて欲しかったのです。だからなんというか、見終えて無念感が残りました。
 松岡茉優もさることながら、相手役の渡辺大知もとんでもなくイタいオランウータンだった。この2人の今後に期待したいのは、言うまでもなし。( 四〇〇字)

 

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