ヨンマルマル

四百字詰原稿用紙一枚分の雑記

HIGH&LOW THE MOVIE2 END OF SKY

 ハイローが在って良かった。ハイローが観れる世界線に生きていて良かった。
 2016年秋頃。きっかけは「山王連合会や鬼耶高校はまだヤンキー漫画の延長線として理解できるが、RUDE BOYSみたいな複雑な世界観もったチームまで存在するSWORD地区やばい。ゆえにハイローマジやばい。」という誰か(もう忘れた)のTweetだった。それ以降「……だったらお前は助からない」「無名街はよく燃えますね」「SWORDの祭りは達磨通せや」などのセリフがTLを乱舞。周囲が次から次へとハイロー落ちしていくのを見て、自分も同じようになるのを止めることなどできなかった。
 というわけで。ザム1とレッレが楽しかっただけに、ザム2は不安だったけれども、……全部杞憂でした! SWORDと雨宮&MUGENはもちろん、ダウトもマイティーもプリズンギャングも最高だったよ! みんなカッコいいよ! 11月の完結篇、正座して待ちます。(四〇〇)

ダンケルク

 小島秀夫監督の映画評(要約「セリフがほとんどない。ただ逃げるだけの映画。そのシンプルな構成ゆえに素晴らしい」)を読んで、慌てて予約をして公開当日に鑑賞。IMAXで観たが、それに相応しい大作だった。
 戦争は怖い。テキストで、映像で、そのことは教えられてきたつもりだけど、あくまで「つもり」に過ぎなかったんだなあということを、昨年の『この世界の片隅に』に続いて教えられた。やっぱり戦争は怖い、死ぬのは怖い、生きて祖国へ帰りたい。ただ帰りたいのだ。臨場感溢れる銃声や爆撃の音、あるいは戦闘機の飛翔音で、観る側は生命への執着を強く掻き立てられる。
 ……しかし。全く異なる3つの時間軸のドラマが並行して進行していく構成は、難解だった。ゆえに最終的な脱出のカタルシスを感じることができなかった。これは戦争に安易なカタルシスなど存在しないことを示す演出意図なのだろうか、それとも自分の理解力が足りないのか……。(四〇〇)

おとなのけんか/メアリと魔女の花/宇宙人ポール

 『おとなのけんか』は2011年公開、ロマン・ポランスキー監督作品。もとは舞台演劇だったとか。二組の夫婦の「大人の喧嘩」を密室劇で淡々と描く。最初は紳士淑女の上品な応酬だったのが、だんだん過激になっていくのが見所か。個人的にはもっとはっちゃけて欲しかったという印象。阿部寛香川照之鈴木京香中谷美紀でリメイク希望。
 『メアリと魔女の花』はジブリの元スタッフ中心に集まったスタジオポノックの第一回作品。映像は素晴らしかった。主人公と物語の主軸が酷かった。一番許せなかったのは、主人公のメアリが友人を敵に「売る」シーン。かつ、その罰を作中で受けないままに終わること。見返すことはないだろう。
 『宇宙人ポール』は2010年公開、俗っぽい宇宙人ポールとオタクが旅するお話。シンプルであるがゆえに面白い。また、ポールの位置は他の何にでも置換できる。ぞくっぽいブッダでもキリストでも、なんでも。そこもまた魅力。(四〇〇)

 

おとなのけんか (字幕版)
 

 

 

宇宙人ポール (字幕版)