ヨンマルマル

四百字詰原稿用紙一枚分の雑記

カメラを止めるな!

 ライムスターの宇多丸さんが誉め、伊集院光氏もラジオで激賞。「観に行かないという選択肢がない」という謎のプレッシャーに駆られ、公開劇場が増えたタイミングでTOHOシネマズ新宿にて。
 とにかく「映画が好き」という愛に溢れ返った作品だった。撮るのも観るのも演るのも好きだからつくりました! と叫ぶ監督の、演者の、スタッフのパトスがスクリーンから迸ってくる熱作。こんな風に愛される映画は幸せだし、自分も自分の仕事を負けないように愛してみたいものだと、しみじみ思う。いや、そうせよと背中を蹴飛ばされているのだろう。
 ネタバレなしで感想を述べるのが鑑賞後のお作法のようなので、ふわっとしたことしか言えないのだけれど、対象が概念でも愛の言葉は届くことを本作は証明してくれている。
 鑑賞後に思い出したのは『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』と『木更津キャッツアイ』だということを、いちおう付記。(四〇〇)