ヨンマルマル

四百字詰原稿用紙一枚分の雑記

貴種流離ハンマー/『マイティ・ソー』

 MCUマラソン4作目。マーベルは現代もの、という勝手な思い込みから「ファンタジーってどうなん?」という先入観がありましたが、完全に杞憂でした。北欧神話を下敷きに、現代アメリカ(つまりアイアンマンなどが居る世界)に追放されたオーディンの息子ソー(とハンマー)が、自らの力を取り戻す戦いを描く貴種流離譚。
 貴種流離のフレームが力強く、そこに父オーディンや弟ロキとの確執が織り込まれ、さらに召喚ものあるあるのカルチャーギャップは軽いテンポのギャグで盛り込まれるため、とにかく観ていて気持ちが良かった。アイアンマンやハルクと比べて、キャラクター数がはるかに多いのも魅力的なポイント。個人的なお気に入りは、ソーの愉快な仲間たち「シフとウォーリアーズ・スリー」。忠誠心と友情のハイブリッドかっこいい。さて、そろそろ作中でアヴェンジャーズ的な何かが見え隠れしてきて、各作品を繋ぐ軸が楽しみになってくる頃合いです。(400字)

[スタッフ]
監督/ケネス・ブラナー
脚本/アシュリー・エドワード・ミラーほか

[キャスト]
ソー(アメリカへの順応が早い王子様)/クリス・ヘムズワース
ジェーン(ソーをよく轢くヒロイン)/ナタリー・ポートマン
ロキ(必殺! 分身の術)トム・ヒドルストン
ヘイムダル(黄金聖闘士)/イドリス・エルバ
ヴォルスタッグ(斧)/レイ・スティーヴンソン
ファンドラル(レイピア? サーベル?)/ジョシュア・ダラス
ホーガン(モーニングスター!)/浅野忠信
シフ(連結剣)/ジェイミー・アレクサンダー
オーディン(病みがちの悩める父)/アンソニー・ホプキンス