ヨンマルマル

四百字詰原稿用紙一枚分の雑記

美女と野獣ニューヨークへ行く/『インクレディブル・ハルク』

 MCUマラソン2作目。私はトニー・スタークより本作の主人公ブルース・バナー(エドワード・ノートン)の方が好きだ。理由は後述。スーパーソルジャー計画の実験失敗で緑の怪力巨人(=ハルク)になってしまったブルース氏が、アメリカ陸軍に追いかけ回されるというのがあらすじ。すったもんだあり、ハルクは美女(リヴ・タイラー)とニューヨークへ。敵役が主人公の超常の力を逆利用して立ちはだかるという展開は、MCUシリーズとしての前作『アイアンマン』と同じで、プロットのシンプルさも似たような感じである。
 スタークのおじさんよりブルース氏の方が好ましいと感じるのは、後者にはヒーローが強さと共に抱いている弱さ(そもそもハルク化を恐れているところなど)がちゃんとあるから。(というかトニー・スタークには、なぜ弱さの描写が無いのか)。とにかくハルクが暴れ回り続けるアクションの爽快感もあり、素直に楽しんで観ることができた。(400字)

[スタッフ]
監督/ルイ・レテリエ
脚本/ザック・ペンほか

[キャスト]
ブルース・バナー(走るのがはやい ※非ハルク時)/エドワード・ノートン
ベティ・ロス(たまにキレる美女)/リヴ・タイラー
エミル・ブロンスキー(何が彼をそうさせたか)/ティム・ロス
ロス将軍(計画性のない計画者)/ウィリアム・ハート
サミュエル・スターンズ(オチの描かれない重要脇役)/ティム・ブレイク・ネルソン