おとなのけんか/メアリと魔女の花/宇宙人ポール
『おとなのけんか』は2011年公開、ロマン・ポランスキー監督作品。もとは舞台演劇だったとか。二組の夫婦の「大人の喧嘩」を密室劇で淡々と描く。最初は紳士淑女の上品な応酬だったのが、だんだん過激になっていくのが見所か。個人的にはもっとはっちゃけて欲しかったという印象。阿部寛と香川照之と鈴木京香と中谷美紀でリメイク希望。
『メアリと魔女の花』はジブリの元スタッフ中心に集まったスタジオポノックの第一回作品。映像は素晴らしかった。主人公と物語の主軸が酷かった。一番許せなかったのは、主人公のメアリが友人を敵に「売る」シーン。かつ、その罰を作中で受けないままに終わること。見返すことはないだろう。
『宇宙人ポール』は2010年公開、俗っぽい宇宙人ポールとオタクが旅するお話。シンプルであるがゆえに面白い。また、ポールの位置は他の何にでも置換できる。ぞくっぽいブッダでもキリストでも、なんでも。そこもまた魅力。(四〇〇)